対人援助を考える。

対人援助の仕事を通じて考えたことの備忘録です。

2018-01-01から1年間の記事一覧

グループワークにおけるリーダーとコリーダー

先日,職場の同僚との会話の中で,グループワークのリーダーとコリーダーの在り方について考える機会がありました。 その同僚とは,少し前まで自分がリーダー,向こうがコリーダーという分担で数か月協働しました。現在,同僚は他の人と組んでグループをやっ…

「学ぶこと」についての雑感

しばらく更新していませんでした。この間,岡山で行われた第18回認知療法・認知行動療法学会に参加し,あるシンポジウムのシンポジストを務めました。思ったよりも盛況で,フロアには斯界のビッグネームの姿もあり,びっくりしました。いくつか聴いた講演…

認知行動療法と精神分析

週末は2つの勉強会に参加しました。1つはケースカンファレンス,もう1つはCRAについて。ケースカンファレンスは,精神分析をオリエンテーションとする人が多いグループで,CRAは行動療法ベースのプログラムです。当然,参加者に重複はありません。 …

発達という視点の重要性~発達障害は特殊な現象ではない~

数年前は、発達障害を有する方と関わることがメインでした。この頃の経験は、自分のなかで一つの核になっています。神田橋先生の「発達障害者は発達します」という名言に励まされ、彼らのちょっとした変化を信じて関わり続けましたし、滝川一廣先生の発達論…

カール・ロジャーズと来談者中心療法再考。

今日と明日の出張のお供は、「全訂 ロジャーズ」にしました。来談者中心療法やカール・ロジャーズについての論述集です。数年前に読んだものの再読です。先週末は、友田不二男の小冊子「非指示的療法」を読むなど、カウンセリングの基本に立ち戻りたいという…

発達障害を抱えた方から学んだこと

今は,発達障害の方を対象とした仕事をしていませんが,数年前までは,まさに発達障害を抱えた方がメインのクライアントでした。悪戦苦闘しましたが,今の自分にとっては,非常に大きな経験となっています。 当時の現場で発達障害を抱えた方を対象とすること…

話を聴くこと~変化をサポートするために~

最近、特に考えることは、「この人は、○○と言っているが、そう言うことによって、何が言いたいのだろう。」、「この人は、○○について話さないが、それは何を意味しているのだろう。」ということです。普段、言葉のやり取りから相手を理解することを仕事とし…

感情に目を向けること。

最近,ある外国人の方と定期的に話しています。もちろん,業務として一定の目的を持った面接です。日本人以外の人と関わる経験はほとんどなかったので,文化が人の育ちや心に及ぼす影響についても考えさせられます。その点は,いずれ書きたいと思いますが,…

支援者としての在り方

初めまして。キャリア約20年の対人援助職です。正体が分からぬよう領域や職種は伏せていますが,文脈から分かってくるものと思います。このブログを開設した意図は,自分の実践に加え,ここのところ,講師として呼んでいただくことが増え,様々な事例につ…